お包み研究所 風呂敷講座 黒喪服(五つ紋の意味)と袱紗

白山紬

今回は黒喪服の(五つ紋の意味)について書いていきたいと思います。

喪服は、本来喪に服している期間中に着用する着物のことでしたが、

現在は葬儀の時だけ用いるようになりました。

天皇の喪服に準じて着たもので、黒羽二重(くろはぶたえ)の染め抜き5つ紋付きが正式ですが、

地方によってはちりめんを用いるところもあります。

いずれも裾回しは表地と共布にする無垢がしきたりです。

絹の代わりに化繊を用いる場合も多くなりましたが、

この場合も5つ紋付きであることが常識です。

 

 

着物の表側の丁度胸のあたりにあり紋を胸紋(抱き紋)と云います。

胸紋(抱き紋)は両親を表します。

 

 

 

背中の中央にあるのが、背紋です。

背紋はご先祖様を表しています。

両袖にあるのが、袖紋です。

袖紋は、兄弟、姉妹、親戚を表しています。

喪服はいついつ着るの?

正式の喪服は、近親者がなくなった場合の通夜や告別式、目上の人の告別式などに着用する弔事の礼装です。

通夜や葬儀に列席する場合、故人が近親者や親しい目上の人でないときや、

近所付き合い程度の場合には、正式の喪服ではかえって大げさになりすぎますので、略式の喪服を着ます。

略式の喪服という場合は、いろいろな装い方がありますが、

一番正式に近いのが、色喪服といわれる色無地紋付きの着物に黒の小物をそろえた装いです。

次に地味な着物に黒紋付きの羽織を着たもの、

その次が地味な着物に目立たない小物という順になります。

今回は、紋付のお話でしたので、和装での喪服をご紹介いたしましたが、

現在では、列席する場合は、黒の洋服(スーツ)で行く場合のほうが多いですね

 


通夜や告別式に参列する時、お香典をもっていく場合は

金封を袱紗につつんで持参しましょう。

そこで、袱紗(ふくさ)のお話していきますね。実は、袱紗(ふくさ)はいろいろな種類があります。

儀礼用の掛け袱紗

 

【袱紗の由来】

袱紗は元々は貴重品などが収蔵された箱上に掛けられていた風呂敷です。

その風呂敷が、贈答品を運ぶ時の汚れや日焼け防止として用いられるようになり、

1枚の布地から裏地付きの絹製で作られました。

そして四方に亀房と呼ばれる房付きのものに変わり、

慶弔行事の金品を贈る時の儀礼や心遣いとして用いられるようになりました。

塩瀬 袱紗

 

 

その他の袱紗の種類

袷袱紗

袷(あわ)せとは、着物で言うと「裏地をつけて仕立てた着物」のこと指しますが

「袷袱紗」も同じことです。こちらも裏地は表地に控えて縫製します。

商品の詳細はこちらをご覧ください

 

金封袱紗

商品の詳細はこちらをご覧ください

おさいふのような形状しているので、熨斗袋を挟み込んで使います。

使い方は、金封袱紗の上に金封を乗せて先様に差し出します。

 

ちりめんや絹製の小風呂敷

小風呂敷の袱紗包みは

慶事と弔辞で包み方が違います

慶事と弔辞の袱紗包みはこちらをご覧ください

 

何故袱紗を使うの

熨斗袋の水引きがくずれたり袋がしわになることを防ぐ事や先方の心中や祭礼を重んじ、

喜びや悲しみを共にする気持ちを表わしています。

熨斗袋で金封した上でなおかつ袱紗で包むというきめ細やかな心遣いとも言われています。

袱紗の色は?

慶事(祝儀)には、紫色・赤色・朱色・エンジ色等赤系統色が良いとされています。

弔事(不祝儀)には、紫色・緑色・紺色・藍色・鼠色など青系統色が良いとされています。

紫色に関しては、慶弔共通で使用できるので、

紫色の袱紗を1枚持っていたら便利です。

 


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